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新型コロナウイルスCOVID-19に対峙するに際して

 

新型コロナウイルス感染症については、これまで水際での対策を講じてきておりますが、現在国内の複数地域で、感染経路が明らかではない患者が散発的に発生しております。
一部地域には小規模患者クラスター(集団)が把握されている状態になっておりますが、現時点では、まだ大規模な感染拡大が認められている地域はありません。
感染の流行を早期に終息させるためには、クラスター(集団)が次のクラスター(集団)を生み出すことを防止することが極めて重要であり、徹底した対策を講じて
いくべきであります。また、こうした感染拡大防止策により、患者の増加のスピードを可能な限り抑制することは、今後の国内での流行を抑える上で、重要な意味を持つと考えます。

 

日本気圧メディカル協会では、WHO(世界保健機関)や日本医師会などの対応を確認しながらコロナウイルスの拡大を阻止するための指針を発表いたします。

 

【covid-19は臨時体制から集団免疫形成へ向かう】
日本では、各人がマスクをかけ手洗いを行い、感染につながる外出等を抑え、重症者への対応を中心に検査し、軽症者の検査を回避して医療資源を保って重症者に提供した。ライブハウスや海外旅行等での感染があっても、欧州のような感染爆発を避けた。各人の自制とマナーの賜物で誇りにしてよいと思う。
社会的な制圧方法は国により異なる。中韓のように感染者接触者の完全な把握をせず、罹ると死ぬかもしれない伝染病を、社会で制圧する場面で、多くの自治体は個人情報保護を優先した。これは皆が望んだシステムに思えず行政の責任回避に見えた。おかげで感染リスク回避は孤独な自己責任になった。
だが、将来行きつく姿はどの国も同じだろう。COVID-19も無症候感染者が多く、ウイルスが広く社会に浸透すると同時に、インフルエンザと同様な集団免疫が感染拡大をそれなりに阻止するだろう。その中で、個人が生き抜くには、COVID-19に対する免疫反応を知っておく必要がある。
*集団免疫では例えば60%の人が免疫を獲得した場合にその伝染病の感染爆発が生じにくくなる。

【COVID-19に対する免疫反応】
未知のウイルスの体細胞への侵入に対しては体は大掛かりな対応を余儀なくされる。最近の研究は、covid-19もインフルエンザと同じ免疫機構動員をすることが分かった。Thevarajanらは中等症から回復した患者の免疫状態の時間的変化を調べた(Nature Medicine, Mar. 16, 2020)*。この患者では発症8日目に抗体分泌細胞(ASCs)数がピークに達し、その後高レベルが維持された。つまり体は抗ウイルス抗体を作り続けたという事だ。また、細胞傷害性(細胞を殺す)T細胞、免疫事象を記憶するメモリーT細胞の生存と活性化を促進する活性型の濾胞T細胞( ICOS+PD-1+ TFH cells)が、7日目以降も増殖を続けた。これは体は警戒を緩めなかったのだ。、また、癌細胞のような”敵”細胞を始末するTリンパ球である、CD8陽性細胞と、調整役のTリンパ球であるCD4陽性細胞のいずれもが、発病9日目に数倍に増加するピークを示し高値を維持した。ウイルスだけでなくウイルス増殖に加担した細胞への攻撃も行われた証拠だ。このどれかに失敗するとウイルスの増殖を赦し回復に失敗する。それは死を意味する。
2020年2月のWHO-China Joint Missionレポートでは軽度・中等度・重症・危機的の4つの進行パターンが回復か死かというシナリオ示でされている(下図)。

https://www.nature.com/articles/s41591-020-0819-2#Fig1 原文は無料で公開されている。

 

【ARDS】
皆さまはARDS(acute respiratory distress syndrome,急性呼吸逼迫症候群)という言葉を聞いたことがあるだろうか。ARDSの重症度の指標の一つに動脈血中の酸素濃度(PaO2)と吸入する空気の酸素濃度(FiO2)の比がある。この比の値が低くなるとたとえ100%酸素を吸っても血中の酸素が上昇しない事を意味する。進行すると体中が低酸素になり、免疫機構が、ついで臓器が崩壊し多臓器不全となり死に至る。実はADRSの発症でなく免疫崩壊の時点で全ての方向が決まってしまっている。
【体を冷やさないで】
“体を冷やさないで”は単なる思いやり言葉ではない。組織の血流を維持し、リンパの流れと代謝栄養状態を維持することは、末梢の免疫細胞の流れと免疫情報の伝達にとって欠かせない。トルストイの最後のように冬に体が冷えた後肺炎にかかるのは昔は常識だった。この本の中で、高気圧酸素環境がリンパの流れをよくして体を温める作用がある事を述べた。末梢の免疫情報を含むリンパの流れは濾胞に到達してリンパ球の増殖が営まれる。高気圧酸素環境は日々の免疫を維持増強するために役立つと考えられる。高気圧酸素環境には強い体を作るために日々の鍛錬としての位置づけがあるだろう。
先に述べたように、感染リスク回避はこれからも自己責任であり続けるだろう。社会が集団免疫を獲得しても、糖尿病・高血圧などの人々は高リスクを抱えたままだ。その時に、考えなければいけないのは、大事な人や、自分の持つ個々のリスクをどう改善・管理し、健康を維持するかということだろう。

日本気圧メディカル協会とは?

当法人は、広く一般市民に対し、気象および環境が生体の機能に与える影響についての 講師の派遣、講演会・セミナーの企画・開催に関する事業を行います。
気象変化と疾病との関連について研究し 多くの方々に気象病の予防・治療法について普及・啓発します。
健康気圧法の普及事業を行います。
最適な気圧刺激に関する的確な指導を行うことのできる「健康気圧マスター」を 育成・養成し資格認定を行うことによって より多くの方々が安心して健康で快適な生活を送るための指導を受けるようにします。
慢性痛のように気象・環境に影響を受ける疾病について研究を行っている 個人・団体との連絡・協力及び支援に関する受託事業を行い 気象病に関する知識や対処法技術の共有をすることによって 健康増進を目指します。

気圧の上げ過ぎは危険です。

 

酸素カプセルや酸素ルームを使用する場合、1.5気圧を超える気圧を使用することは、次のことから危険です。

1. 副作用が生じる危険性が高くなる

酸素毒性1)は1.5気圧以上で認められ、1.75気圧を超えると活性酸素2)が過剰に産生することが指摘されています (Wikipediaの「酸素カプセル」による報告より)。

1)酸素毒性とは、体内の過剰な酸素が有害な作用を及ぼしている状態のことです。これにより、筋肉のしびれやけいれん、呼吸困難などが生じます。酸素毒性の影響は、とくに脳と肺で大きいことが知られています。

2)活性酸素とは、酸素分子が反応性の高い化合物に変化したものの総称です。がんや生活習慣病の原因であり、老化を促進させます。

 

2. 負の生理反応が生じる

高い気圧に設定するほど、その気圧に達するまでに時間を必要とします。気圧の上昇中は交感神経1)の活動が積極的になり、血管が収縮を続けます (一方、気圧が低下しているときは副交感神経2)の活動が積極的になり、血管が拡張を続けます。血管拡張により血管の周囲の神経が圧迫されて、頭痛が生じる場合があります。これを天気痛といいます)。設定した気圧に達して気圧の上昇が止まると血管の収縮もなくなりますが、高い気圧に設定するほど長い時間にわたって気圧を上げていくので血管の収縮が続くことになり、血流の悪化を引き起こします。

1)交感神経は、副交感神経とともに自律神経系を構成しており、心と体の状態を活発にする神経です。運動をしているとき、緊張やストレスを感じたときに血糖や血圧を上昇させて、安静時心拍数を高めるのが交感神経です。

2)副交感神経は、交感神経と反対の働きをします。心と体の状態を落ち着かせる神経です。

 

3. 酸素カプセルや酸素ルームが破損した場合の危険性

酸素カプセルや酸素ルーム内の気圧が高いほど、破損時に生じる気圧の変化 (低下) は激しくなります。気圧が高いだけでなく、気圧の上昇や低下を急激に行うと体への悪影響 (たとえば鼓膜や肺の損傷など) が生じる危険性が高くなります。それを回避して、安全に (副作用なく) 効果1)を得るには、酸素カプセルや酸素ルーム内の気圧と酸素濃度を適切に維持することが必要になります。酸素カプセルや酸素ルーム内の気圧は1.25気圧から1.3気圧、酸素濃度は35%から50%にすることで安全に効果1)を得ることができます。

1)血液中に溶け込む溶存酸素を増やすことにより、健康や体力の維持・増進、抗加齢 (アンチエイジング)、美容に対する効果を得ることができます。赤血球内のヘモグロビンに結合する酸素を結合酸素といい、体内におけるすべての酸素の95%以上は結合酸素になります。体内の結合酸素は酸素カプセルや酸素ルームで増やすことができますが、健康な人の場合はヘモグロビンに結合している酸素は98%程度であり、酸素カプセルや酸素ルームを使用しても2%ほどしか増やすことができません。結合酸素は、高地順応 (酸素濃度の低い高地に長期間にわたり滞在して体をその環境に適応させる (ヘモグロビンを増やす) こと) により増やすことができます。

 

4.酸素カプセルや酸素ルーム内で火災が生じた場合の危険性

酸素カプセルや酸素ルームでは、100%の酸素 (純酸素) を使用することがないので、内部でろうそくやマッチに火を灯しても爆発することはありません。内部でろうそくを灯した場合、燃焼効率が良くなることでろうそくの長さは外部よりも約2.5倍の速さで短くなります (1.25気圧、40%酸素を使用した場合)。しかしながら、酸素カプセルや酸素ルーム内は密閉されており、すぐには減圧できません。気圧が高いほど減圧するための時間を要することになり、火災による被害を大きく受けることになります。

 

5.医療用装置と健康用装置の違い

2気圧以上、純酸素 (100%酸素) を使用した「高気圧酸素」の使用法が確立しています。治療を目的として使用されており、20種類ほどの治療 (医療行為) に使用されています (一酸化炭素中毒、熱傷や凍傷、脳梗塞、腸閉塞、突発性難聴などの治療に使用されます)。高気圧酸素治療は、高気圧と高濃度酸素を利用して体内の溶存酸素を最大限に増やすことを目的として使用されています。高気圧酸素治療では、鼓膜が破損したり、白内障になったり、活性酸素が過剰に発生するなどの副作用が生じる危険性が高くなること、さらに爆発の可能性 (静電気の発生によっても発火する恐れがあります。したがって、高気圧酸素治療の装置には、綿または木綿100%の下着を着用して滞在します。) が高いので、専門医の指導により行われます (医療機器を使用した医療行為になります)。一方、酸素カプセルや酸素ルームは、健康や体力の維持・増進、抗加齢 (アンチエイジング)、美容への効果などを目的として使用する健康機器になります1)。酸素カプセルや酸素ルームの気圧を高くして使用すれば、それだけ医療用の装置で得られる効果に近づき、酸素カプセルや酸素ルームの本来の目的から離れたものになります。気圧を上げればすべてのことに対して効果が得られるわけでなく、さらに気圧を上げればそれだけ大きな効果が得られることにはなりません。何を目的として酸素カプセルや酸素ルームを使用するのかに合わせて、適切な気圧と酸素濃度を使用する必要があります。高い気圧ほど医療を目的とした使用になり、健康機器としての効果が大きくなると考えるのは危険です。

1)酸素カプセルや酸素ルームの効果は、「石原昭彦. 軽度高気圧酸素の仕組みと効果. ファルマシア (日本薬学会), 53: 241-244, 2017」と「Ishihara et al., Mild hyperbaric oxygen: mechanisms and effects. Journal of Physiological Sciences, 69: 573-580, 2019」に総説としてまとめられています。

 

6.まとめ

1.5気圧を超える気圧を使用した酸素カプセルや酸素ルームは、1) 副作用が大きくなる、2) 生理反応として悪い影響をもたらす、3) 破損や火災 (おもに火器の使用による) の危険性が高く、破損や火災が生じた場合の被害は甚大なものになる、4) 医療装置としての作用に近づき、酸素カプセルや酸素ルームを使用する本来の目的とは異なる方向 (治療行為) に近づくなどの問題があります。安全を最優先して健康機器として酸素カプセルや酸素ルームを使用するためには、適切な気圧 (1.25気圧から1.3気圧) と酸素濃度 (35%から50%) を維

 

 

事業内容

安全で安心な健康気圧法のコンサルティング、普及事業

巷には様々な種類の「気圧(+酸素)カプセル」が販売されています。しかしながら、その効果を科学的に証明したものはなく、使用方法や適用にはっきりとした基準がないため、混乱をまねいています。そこで、気圧メディカル 協会は、これまでの研究成果による科学的根拠をもとに、身体・精神の健康維持に効果的な健康気圧法のコンサルテ ィング、講習会などを通じた普及事業を行っていきます。

健康になる空間気圧調節装置の開発事業

私たちは、晴天時に相当する微高気圧環境が、うつ・不安と不眠症あるいは慢性痛の症状の改善に一定の効果があ ることを明らかにしました。また、高気圧環境が代謝を改善・向上したり、ガン化やガンの転移増殖を抑制することも 明らかにしました。今後は、高気圧が様々なシーンで活用できることが予想されますので、当協会は、さらなる技術を 開発することで快適空間を創造していきます。

高気圧酸素ルーム 酸素カプセル
酸素ボックス O2box

健康気圧マスターの育成・養成ならびに資格認定に関する事業

最適な気圧刺激に関する的確な指導を行うことのできる「健康気圧マスター」を育成・養成し資格認定を行うこと によって、より多くの方々が安心して健康で快適な生活を送るための指導を受けるようにします。

講師派遣・取材依頼

気象病や最新の気圧治療などに関する様々なテーマで講演致します。

学会、一般の方々向けだけではなく、マスコミ取材、出演依頼などにも対応致します。 お問い合わせください。